クレヨンの蓋をあければ青のみが減りて裸に剥かれてゐたり
~歌集「風にとばした」より
園児が帰って、しんとした保育室で保育者はいろんな物にふと目がとまります。
放り投げたように靴箱に入っている上靴、せっかくお母さんへのおみやげに
拾ってきたのに忘れられた葉っぱ。時には、お道具箱をのぞいて見ることも・・・。
この子は、きっと青い色が好きなのですね。広い海を描いたのでしょうか。
真っ青な空を描いたのでしょうか。
子どもたちがそばにいる訳ではないのに、一人ひとりとの距離がぐんと縮まった
ような気のするひと時です。
古川 典子